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鉄道開業150th
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JR東日本 旅の彩150選

ABOUT TABINO IRODORI

旅の彩150選コラム

TABINO IRODORI COLUMN TABINO IRODORI COLUMN

vol.01 
旅情をかきたてる車窓と駅弁 
絶景×駅弁編

列車に揺られ、美しい風景を眺めながらいただく駅弁の味は格別です。全国の路線に精通し、駅弁をこよなく愛する鉄道フォトジャーナリストの櫻井寛さんに、車窓からの絶景が満喫できる路線とおすすめの駅弁を教えてもらいました。

1.JR五能線 
日本海 秋田県〜青森県
秋田まるごと一枚あわびめし 
関根屋 秋田駅 1550円(税込)

鉄道ファンのみならず一般の観光客にも絶大な人気を誇るJR五能線。秋田県の東能代駅と青森県の川部駅を結ぶ全長約150kmのローカル線で、そのうちおよそ80kmの区間が日本海に沿っています。

「海を眺める日本一の絶景路線と言っても過言ではないでしょうね。とくに岩館駅や深浦駅の前後などでは岩場に白波が打ち寄せる雄大な風景が、千畳敷駅では広大な岩棚が続く景観が楽しめます。
この絶景を堪能するには、観光列車『リゾートしらかみ』に乗るのが絶対におすすめ。海に近いビュースポットでは徐行し、千畳敷駅では約15分間停車してくれるので、海岸に降りて撮影もできるんですよ。
また車内イベントで津軽三味線の生演奏や津軽弁の語りべさんの昔話が聞けたりもします。
冬のわずかな時期を除いてほぼ毎日、1日最大3往復走っていて、乗車券プラス指定席券だけで乗れるのも魅力です」。

その「リゾートしらかみ」が今年運行開始25周年を迎えた記念に、秋田の駅弁の老舗・関根屋から新発売された「秋田まるごと一枚あわびめし」は、ぜひとも食したい駅弁。
だし汁で炊いた秋田県産あきたこまち米の上に、真空調理で柔らかく仕上げたあわびといくら、しその実入りわかめがのり、箸休めにりんごのコンポートが添えられています。

「なんと言ってもあわびが一枚まるごと! ですよ。あわびはもちろんのこと、わかめもおいしいし、炊き込みご飯がまた美味。おかずを全部食べちゃっても、ご飯単独で楽しめます(笑)」。

2日前までに要予約ですが、その価値は十分あります。

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2.JR磐越西線 会津磐梯山 
福島県 
会津を紡ぐわっぱめし 
福豆屋 郡山駅 1000円(税込)

福島県の郡山駅から会津若松駅、喜多方駅を通って、新潟県の新津駅までを結ぶJR磐越西線。

「この路線の魅力は、会津を象徴する山、磐梯山の景観が存分に楽しめること。
列車が郡山駅を出て、中山宿駅を過ぎるとすぐ峠のトンネルがあり、ここを抜けると会津地方に入って、一気に磐梯山が見えてきます。猪苗代駅から翁島駅にかけてが磐梯山に一番近く、反対側には遠望ですが猪苗代湖も見えます。
その後、喜多方駅を過ぎるまでずっと磐梯山が見えていますが、列車が進むにつれ山の形が刻々と変わっていくので、見飽きないんですよ」。

会津富士とも呼ばれる美しい山容を眺めつついただきたいのは、薄い木の板を曲げて作る曲げわっぱを使った、会津名物わっぱめしの駅弁。
福豆屋の「会津を紡ぐわっぱめし」は、会津産コシヒカリの白米の上に、会津地鶏の鶏そぼろや卵そぼろ、だし巻き卵、会津の郷土料理のにしんといかの天ぷら、ぜんまいやきのこなどの山の幸と、郷土色豊かな具材がぎっしりのっています。

「会津の味が詰まっていますよね。福豆屋さんは『駅弁味の陣』の七代目大将軍に輝いた『海苔のりべん』で有名ですが、一つ一つのおかずのクォリティがすごく高いんです。作り手の食に対する愛情というか、食べる人の気持ちになって作っていることが感じられます。
この駅弁も具材がすべて、どれを食べてもしみじみおいしい。会津木綿のデザインを用いたという掛け紙がまたいいですね」。

会津づくしの駅弁は、旅の気分を盛り上げてくれること間違いなしです。

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3.JR中央本線 八ヶ岳 
山梨県〜長野県 
ワインのめし 
丸政 小淵沢駅 1500円(税込)

東京駅と名古屋駅を結ぶ幹線のJR中央本線は、山々を見るのに非常にすぐれた路線。

「僕は新宿駅から特急『あずさ』に乗って眺めを楽しむんですが、まず高尾山を見て、小仏トンネルを抜けると相模湖があり、そうするともう山梨県に入って、次々と名峰が現れてくるんです。富士山も見えるし、晴れていれば南アルプスの北岳も望める。
北岳は日本で二番目に高い山だから、第一と第二の高峰が見られるわけですね。ほかにもいろんな山が眺められるんですが、その中でもずば抜けてシンボリックなのが、八つの峰が連なる壮大な八ヶ岳でしょう。
でも、じつは僕が一番好きな山は、小淵沢駅のあたりで八ヶ岳のちょうど反対側に見える甲斐駒ヶ岳なんですけどね(笑)」。

そして小淵沢駅の駅弁としてハズせないのが丸政の「ワインのめし」。
昨年、「駅弁味の陣」の大将軍を受賞した大人気の駅弁です。
山梨県はワインの特産地で、「ワインのめし」とは「ワインのごはん」と甲州弁の「飲めし(飲みなよ)」とをかけたネーミング。ワインに合うオードブル風のメニューを9品取り揃えています。

「ご飯が入っていない駅弁ということがまず衝撃的で、これは新しいスタイルですよね。
メニューには甲斐サーモンや甲州地鶏といった山梨が誇る食材が使われていて、甲州名物の鶏もつ煮なんかも入っています。
どれもおいしいんですが、とくに甲州フジザクラポークのカツサンドが忘れがたい美味でした」。

ワインを傾けながら車窓が楽しめるのは、列車の旅の醍醐味とも言えるでしょう。

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櫻井寛(さくらいかん)

櫻井寛(さくらいかん)

鉄道フォトジャーナリスト。国内外を問わず各地を飛び回り、鉄道を撮影している。駅弁にも精通し、今までに食べた駅弁は6000食を超える。『にっぽん全国100駅弁』(双葉社)『全国私鉄 路線と車両大図鑑』(世界文化社)など、著書は共著も含めて100冊。これまで取材した国は95ヵ国にのぼる。

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